朝の蜘蛛
床に座ってダラダラと作業をしていると色んなものが目に入ってくることがあります。
脱ぎ捨てられた靴下やカーペットにこびりついているシミ。
時には女性が大嫌いな黒光りした『ヤツ」と目が合い対峙することさえもあります。
そういう意味では牛類にはよく会うことがありますが、蜘蛛にで会うといつも思い出すことがあります。
「アサクモヲコロシテハイケナイ」
小さい頃、おばあちゃんがは叩きで床を這って歩いている蜘蛛を叩き潰そうとした際によく注意されたし、最近では母親も呪文のようにつぶやいているのを聞いたばかりす。
ハエや蚊、ゴキブリなんかは朝昼晩容赦無く叩き潰すのに何故、蜘蛛は「朝」い限って殺してはいけないのでしょうか?
朝に殺生をして気分が悪くなるのはハエやゴキブリだって一緒ではないでしょうか?
蜘蛛は晴天の日しか現れない
蜘蛛が巣をはるのは晴天の日という言い伝えがあります。
逆に雨の日などはみかけることもないので、蜘蛛を見かけたら「ハレの日」だということで殺してはいけないということです。
お釈迦様の使いだから
これは芥川龍之介の「蜘蛛の糸」作品に描かれていることですね。
生前に蜘蛛を助けた罪人に対して糸を差し伸べるというお話ですが、「蜘蛛はお釈迦様の使い」かもしれないので、地獄に落ちた時のことを考えて今のうちに殺さなかったという徳を積んでおきましょうということでしょうかね。
害虫を駆除してくれる
家の中に巣をはって、コバエやダニなどを捕獲してくれる存在で、殺虫剤がなかった昔の生活では共存相手として敬っていたのかもしれませんね。
ただ、これは私の個人的な意見ですがどんなに文明が発達して人間単体で生きていける時代になろうとも他の動植物や自然との共存関係というのは地球に生きる者の原理原則ではないかと思いますので、人間の身勝手でその他異形のものを全排除するというのは後々自分に災いが帰ってくる原因ともなりかねないので、共存している生物や自然を敬う気持ちは持ち続けたいものです。